父のこと~その2~

2018年8月9日

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※別ブログから記事を移動しました。
2011年のことで、覚書として載せておきます。

黄疸症状が出始めたので、2011/9/1に十二指腸へ黄疸を流すための
減黄手術をしました。

しかし、癌の腫瘍が大きく、ふさいでいた為に一度閉じて、
もう一度手術となりました。

そして、肝臓に転移していることもわかりました。
(あれ?これは告知されたときにわかったっけ?)

腫瘍が大きいので、十二指腸へ流すのではなく、チューブを体の外に
だして排出するという形になりました。

この手術から意識が朦朧とし、容体が悪化したようです。
そして、手術後から食べ物を受け付けなくなったと聞きました。

9/13にみかんを1粒食べて「・・うまくないのお」と言ったそうです。

それ以降は、ヤクルト1本と野菜ジュース(ヤクルト1本分?)で
9/18からは何も口にしなくなったとのこと。

----------キリトリ-----------

8月に告知されて、入院する前に父親から電話がありました。
ナンバーディスプレイなので、実家とわかっていたのですが、
私はわかっていて、電話に出ませんでした。

親とはいろいろあって、距離を置いていたので
末期癌とわかっていても会うつもりはありませんでした。

これが後々、後悔することになるのですが(;´▽`A“

----------キリトリ-----------

入院するまでは食欲もあり、元気でした。
手術するまでは歩いて面会室まで行って話していました。

治ると思ってしたことです。それは本人が決めたことです。

余命残りわずか・・私だったら余命まで告知したでしょう。
好きなだけ旅行して、美味しい物を食べて・・・
それを母と姉は選びませんでした。それも選択肢の一つです。

数年、実家に近寄りもしなかった娘が遠くで何を言っても
しょうがないのですが。
いや、言ってない。考えただけですが。

父が入院してからおっさん(元だんな)と次男だけ私の実家へ行きました。
私は行きませんでした。
会えばトラウマが思い出されるから。
せっかく治療して薄れかけたのにまた前みたいになりたくなかった。
おっさんは日帰りで帰ってきました。

次男は父と 「今生の別れかもしれない」と
握手をしたそうです。
まぁ、1ヶ月後また会うんですけどね

ある日、電話がなって知らない電話番号は
出ないのですが・・携帯からだったので
出てみると姉でした。

父の容体が悪く、もう手の施しようがないと。

私はまだ何かすることはあるんじゃないか!
癌で、なぜあの総合病院なのか!

・・・とインターネットで調べたことなど姉に伝え、主治医に言ってもらっていました。
メールと電話で姉と話し、その都度、主治医に伝えてもらっていました。

けれど、私→姉→主治医だとニュアンスがうまく伝わらないと思うのです。
実際会って話さないと・・・。

そして、
(´-`).。oO(ちょっと・・父に最期に会ってもいいかな・・)
とも思うようになり、

9/10(土曜日)長男の運動会の後、車で15時間かけて向かいました。

ただ、ひと目会って、すぐに帰るつもりでした。

11日の昼前に病院に着きました。

第一声が

「コレ(拘束具)を取ってくれ」

でした。
????なんで拘束されてるの????
そして、「警察を呼んでくれ。ココの奴らはひどいことをする」
と・・・。

とりあえず、看護師さんに話すと拘束具は取ってもらえました。
そして、父はおっさんに

「警察を4人くらい連れてきてくれ。家に帰してもらえない。」

と訴えます。
しかし、民事不介入・・・来るわけもありません。
呼ぶつもりもありませんが。

最初から「あれっ・・」なことばかりで、拍子抜けでした。
鬱になったことや、今まで言われたこと、されたこと、
文句言ってやろうと思ったのに・・・・
「あばよ!!」で帰るつもりだったのですが・・

目の焦点があっておらず、幻覚も見えているようです。
目の前の虫を払うかのような仕草。「蟻がいる」とも。
そして、あそこに亀がおる。
あそこにいるのは誰や? 黒いモヤみたいなのが見える。
いろいろな物が見えているようでした。

ふと、我に返ったように
「よし、明日はお前達をいろんな所に連れていっちゃる。」
と、起き上がろうとします。
押さえつけて寝かせるのですが「帰る」の繰り返し。
現実と夢の行き来をしているようでした。

数秒寝たかと思うと
「この病院はダメだ。わやしよる。(ひどいことをする)」

転院して違う治療を受けたいと。
「治ると思って入院したのに」
「まだこの子ら(孫)を見たいし、面倒も見なくちゃあかんのに」
「老後ゆっくりしようと思っていたというのに・・・」

1時間もせずに帰るつもりが、結局5時間もいて・・・

看護婦さんに転院の話をすると、
「朦朧としていらっしゃいますし、本心かどうかも・・」
と言うことで、

・・まぁ、これが「せん妄」かなと思う出来事だったのです。