父のこと~その10~

2018年8月9日

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※別ブログから記事を移動しました。 2011年のことで、覚書として載せておきます。

あ、忘れていた
先に緩和ケア病棟の看護師さんに病棟の案内をしてもらいました。

給湯室ありーの、談話室ありーの、お風呂ありーの・・・。
空いた部屋は、特別室で、病室にトイレとシャワーがついていました。

案内の後、ミーティングルームで打ち合わせです。

最初に「キーパーソンを決めます」とのこと。

でた!!キーパーソン!!

姉が「ここはかぼすちゃんがなって。私は前の病院でなったから。」
と言ってくれました。

・°・(ノД`)・°・ 泣いた。

ありがとう・・。お礼を言って、私がキーパーソンになりました。

まず、「希望をお聞かせください。全て叶うとは言えませんが・・」とのことで
私は、

  • リクライニングのできるような車いすで庭を散歩させてあげたい。
    もしくは、移動式のベッドで外の空気を吸わせてあげたい。
    (酸素吸入をしていたので、酸素ボンベや点滴の持ち歩きが必要。)
  • 父が希望していた、お風呂に入れてあげたい
  • トイレに行きたがるのでポータブルトイレで排便させてあげたい
  • カテーテルを外して欲しい。
    (ポータブルトイレか、おむつにさせる)
  • 最期・・・できれば家に帰らせたい

ああ・・だめだ・・まだ希望はあったはずなのにもう忘れちゃってる
やっぱりメモっておかないとだめねー。

「最後の「家に帰る」は今はどうにも言えないけれど、そのほかは
全部かなえられそうです。」

・・・と聞いて・・・また泣いた。

姉が「この子涙もろいからw」と言っていました。

うむその通り・・ 年取ると涙腺弱くなるのよ。

でも、今日は雨で散歩は無理そう。お風呂も今週は終わりで来週になるとのこと。
祝日があったのでしょうがない

髪の毛をかきあげて「風呂に入りたい・・・」と言っていた父の
希望を叶えてあげられると嬉しくなりました 

そして、朝に父から聞いた「今の自覚症状」のメモを読み上げて
(痛み、口の中の乾き、おう吐など)
全てを看護師さんに任せました。

・・・といっても、結局は私たちが見守るしかなかったのですが・・・。

父が病室に着いてからあわただしくなりました。
酸素ボンベから病室に備え付けの器具に差し替え・・・
点滴を確認し、ここの病院で使う点滴を探す。
ベッドへ移動が数人がかり。

最後に前の病院の看護師さん(付き添い)がお別れを言っていました。
・・・涙ぐんでいるようにも見えました。
最期のお別れ・・・?

私はベッドに寝ている父に

「ほら!!ここから海が見えるよ!外が見えるよ!窓を開けたら
風も入ってくるよ!」

と言うと、反応はありましたが、表情が読み取れませんでした

これから緩和ケア病棟での生活が始まります。