鬱とわたし3+息子~その15~
そういえば思い出した話。
別居してしばらくすると、息子の誕生日が来ました。
いきなり荷物を床に投げつけるのでびっくりしましたが、
息子はおっさんから直接何か言ってほしかったらしいです。
おっさんは息子のメルアドも電話番号も知っています。
段ボールの箱に送り先からの印刷された文章はメッセージカードではなく、
電報のような感じでした。
送ってきたものは黒い腕時計で、普段使いにも使わないものでした。
おっさん好みの時計だったかもしれませんが、自分の好きなものを
送っても、高校男子の欲しいものではなかったようです。
すでに私が腕時計を買ってあげているというのもあったのかもしれませんが、
おっさんの腕時計は今も使わないままどこかに眠っています。
そういえば、昔、私の誕生日にピンクのGショックを買ってくれましたが、
私は時計などつけると痒くなるので前から「つけられない」と
言っていたのに、渡された時には「え?」と思いました。
私はピンク色を好んでつけない。時計などはつけない(つけられない)。
自分が好きなものだから相手も喜んでくれるはず!
そう思っているおっさんは、後日息子に言いました。
「お礼はないの?」
「あげたんだからお礼は当たり前でしょ?」
息子は「なんで直接言ってくれないの」と訴えましたが、
おっさんは口ごもってしまったようです。
もう息子は物だけをあげて喜ぶ歳ではないのです。
心がこもっていなければ意味がない。
いつもこもっていたのかもしれないけど、いつも最後には
「お礼はないの?」
お礼を言わせるための贈り物はいらない。
私たち親子はかなりこじれてしまっています。
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イラストメモ
使用ソフト
イラスト:SAI2
Gペンブラシは安定。
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